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葛城事件感想(ネタバレほぼなし)

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映画『葛城事件』予告編

あらすじ
親が始めた金物屋を引き継いだ葛城清(三浦友和)は、美しい妻との間に2人の息子も生まれ、念願のマイホームを建てた。思い描いた理想の家庭を作れたはずだった。しかし、清の思いの強さは、気づかぬうちに家族を抑圧的に支配するようになる。長男・保(新井浩文)は、幼い頃から従順でよくできた子供だったが、対人関係に悩み、会社からのリストラを誰にも言い出せずにいた。堪え性がなく、アルバイトも長続きしない次男・稔(若葉竜也)は、ことあるごとに清にそれを責められ、理不尽な思いを募らせている。清に言動を抑圧され、思考停止のまま過ごしていた妻・伸子(南果歩)は、ある日、清への不満が爆発してしまい、稔を連れて家出する。そして、迎えた家族の修羅場・・・。葛城家は一気に崩壊へと向かっていく―


次男が無差別殺人を犯してしまってからと、犯してしまうまでの時系列を同時進行で切り替えてく映画で、 どうしてこんな残酷な事件が起きてしまったのかが描かれています。

父(三浦友和)は、「家族はこうあるべき!」という考えが強い人物です。 嫁は働くな、家を建てろ、子には厳しく。な、ザ・亭主関白

父は家族を守るためだって信じてるんですよね、立派な家庭を築くため、その信念こそが家族を苦しめる。 病的なまでに理想が強すぎるんですね。

父が望む姿になろうと努力した結果、そのプレッシャーに押しつぶされてしまう子供は社会不適合者になり、 むしろ望む姿とは真逆の人間に堕ちてしまいます。

はじめから父の信念に反発する子は、自分の不遇を恨み、他者を妬み、そして社会不適合者へ。

この映画のテーマが、 「殺人事件はどうして起こったのか?」という原因論の話かどうかは知りませんが、 個人的には、そういう結末はあんまり関心がなくて、むしろ この家族のあり方によって、子供がどれだけ苦しめられるかという 親のあり方のほうに関心を持ちました。

この家族が大げさだとしても、親のプレッシャーに苦しんだ人は大勢いるはず。 かく言う自分もその一人です。自分の場合、母がこの映画の父みたいな存在で、 母がいい大学に出ているせいか、テストの成績だって90点以上が当たり前、 門限は高校まで決まっていたし、善悪の基準は、自分で考えるのでなく母の基準だったのかなと。

友達には、テストで60点くらい取れたらご褒美を買ってもらえるような甘い親もいました。 そんなのを見るとやっぱり妬むんです。なんでそんな点数で褒められてるんだ、と。

いろいろ教育本やテレビ番組がありますけど、自分の母は、そこで紹介されているような 良例とは逆を行く教育でした。

今となっては、母の気持ちはわかります。それは、熱心に子育てをしている気持ちであって、 その教育が良い行いだったという気持ちではありません。

この映画では、父が庭にミカンの木を植えるんですね。子供に立派に育って欲しいという願掛けで。 親の愛情を端的に表現したシーンで、すごく印象に残りました。 これが親の愛情なんですよ、誰が観ても美しい愛情。でもそれは同時に束縛や脅迫になりうる危険なものなんだなと、思い知りました。

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