遙かなるマチョジニア

マッチョXエンジニアを目指すブログ

コロナの件で浮き彫りになった無能な社長

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自分の実体験の話である。

まず当社の特徴。 IT企業であり、技術的に在宅勤務(テレワーク)は可能である。 社長がセキュリティに過剰に反応、以前情報漏洩を起こしたことがあるらしくそれ以降過敏になった。 ただし、その過敏な反応は、「セキュリティをいかに高くするか」ではなく「セキュリティという問題からいかに逃げることができるか」というもの。 つまりオフライン一択である。

具体的なエピソードとしては、ある社員が社長にセキュリティについての考えを質問したところ、

「ネットにつなげたら、必ず情報を抜かれる」

「テレビででやっていた」

「プロに狙われたらおしまい」

「ここでいうプロとは、中国の人民解放軍

という回答であった。

ちなみに、テレビとは、ほこたてである。

news.yahoo.co.jp

そのような会社で、今回のコロナの件にどう対応したか。

まず観点として

  • 人命
  • 企業の存続

がある。そして当社は、2つを両天秤にかけていた、ということ。

当然、在宅勤務(テレワーク)という手段は、上記2点を両立させることが可能である。 しかし、先に述べたように、テレワークは我が社が最も重要視しているセキュリティの条件をクリアすることができておらず、実行不可能であった。

コロナの件で、最優先でのテレワークを提案したところ、 「コロナだからといって、テレワーク前提で考えてはいけない。まずは出社、テレワークでセキュリティ上問題がなければ、テレワーク、しかもこれは暫定対応であり、緊急事態宣言の期間のみである。」 とのことだった。

セキュリティ上の問題がない、というのはつまり、 ネットに繋げたら全てデータは盗まれる前提で、 データを盗まれても問題がないということであり、 ほとんどの業務では実行不可能である。

そして昨日のニュースがこれである。

www3.nhk.or.jp

7割。その数字は当社にとっては果てしなく重い。

ただし、このような事態を含め、今後の働き方改革を想定した上では、 テレワークはより身近になるし、時代の流れを想像することは容易いにもかからず、 それを切り捨てて、オフラインを選択したことは甚だ無能だと感じる。

実際に、今回のコロナの件については、全ての対応が後手後手となり、付け焼き刃的なものである。 コロナに感染する前に、振り回されている現場が過労死してしまうのではないか、という状況である。

もしも、ほんのわずかでもパンデミックのリスクや時代の流れを想定し、対応策を検討していれば、 今回のような杜撰な対応にはなっていなかったはずで、 全ては「ネットに繋がるとプロの情報を盗まれる」という1点の理由でテレワークを考慮されなかったのである。

私自身かなり前、オンライン上での開発を想定したいという提案をしたが、一蹴されたことがあった。 理由は同じである。

リスクとリワードを冷静に考えて、少しでもオンラインに目を向けていたら、 「オンラインで働くことを前提にして」考えていたら、今回のような結果にはなっていなかったはずである。

さて、社長の口癖として「プロ」というのがある。

「プロのエンジニアというのもは〜」

「プロのリーダーというのもの〜」

と、プロのべき論を語るのがとても好きなのである。

また、

「驚きと感動」をスローガンにしている。

実態はただただ、「驚愕」である。

さて、「プロの経営者」と言うのものはどうか? 常に様々なシナリオを想定していなければならないと考える。

コロナの件が話題になった時、

  • 日本では、コロナが流行しなかったら?
  • 日本で流行しても、限定的だったら?
  • 日本で流行して、自粛ムードになったら?
  • 日本で流行して、緊急事態宣言が発動したら?
  • 日本で流行して、在宅勤務を要請されたら?
  • 当社のステークホルダ(及従業員の親族)に感染者がでたら?
  • 当社にコロナ感染者がでたら?
  • 当社のステークホルダ(及従業員の親族に)感染者がでて、死亡したら?
  • 当社にコロナ感染者がでて、死亡したら?

このようなシナリオを考えて、それぞれのシナリオが発生したら即座に舵を切るべきであろう。

当社の社長はどうか?

何が起こっても、方針は変わらない。

「驚きと感動と人民解放軍

果たして今後、社長ひいては当社は変わることができるのであろうか。 目の前のパンデミックから逃避して、人民解放軍と戦う姿はさながらドン・キホーテのようである。