遙かなるマチョジニア

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11ミニッツ 感想(ネタバレ少しあり)

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11ミニッツ観てきました。


映画『イレブン・ミニッツ』 特報

どちらも劇場で観たんですが、 どんな映画だったかはぼんやりとしか思い出せません。

アンナと過ごした4日間ロリコンのおっさんだった記憶が・・・ ただまあ、なんかどちらも一般受けはしない映画だったなあと思います。

今作11ミニッツは群像劇で、 映画の主軸となるのは、睡眠薬飲んじゃって寝坊した旦那と、 オーディションを受けに行く女優の妻なんですが、 基本的には何も説明されないままいろんな視点やいろんな時間軸から 物語が進んでいくお話です。

前知識一切なしで観に行ったのをちょっと後悔しました。 あまりにも話が飲み込めなさすぎて、映画を観ながらリアルタイムで 状況把握をしたり時間軸を整理したりする必要があったので、これがなかなか疲れるんですね。 でももはやその行為にさえ意味があったのか、今はわかりかねます。

結局どういう映画かというと、

北斗の拳 × ファイナル・デッドコースター × ピタゴラスイッチ

でしょうか。

実際には、劇中に様々な情報が転がっています。 群像劇中でスポットがあたるのは11人だったり、ホテルの部屋番号が11だったり、、、 そもそも17時~17時11分までの物語だったり。。。 これらの要素を見つけるのがこの映画を鑑賞する上でどれだけ意味のあることかも正直わかりません。

個人的に感じたことは、そういう謎解きとかサスペンスとかは結構どうでもいいのでは?ということです。

それよりも、運命というか偶然に対するもどかしさ。

なんで今日に限って病院休みなんだああ!とか、
なんでこんなところに釘が落ちてるんだああ!とか、

不幸が起きたときに 「運が悪かった」「あのときあんなことしてなければ!!」 なんて思うことはしばしばあります。そこに過失があったとしても、 一番の原因はただの偶然である不幸だと思い込むんですよね。

この映画を観て、あのときの不幸は、偶然であったけど、 だからってどうしようもなかったのか、、、と絶望感を覚えました。

11ミニッツはわずか11分の出来事を描いています。 ただし彼らには今まで生きてきた人生があるわけで、 その人生が、避けられない「ただの」偶然に導かれるが如く向かっているように思えます。

そして、11分後に彼らの人生が交わる。

その交点こそが劇中のノイズ(黒い点)なのかなと。

本作は81分の映画なんですね、短い! アンナと過ごした4日間が94分で、エッセンシャル・キリングが83分。 どんどん短くなってます。

イエジー・スコリモフスキって78歳、もう撮れる本数も限られてくる年齢だと思いますが、 こんなに尖った作品を撮ることに尊敬します。

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