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TOO YOUNG TO DIE! 若くして死ぬ 感想(ネタバレあり)

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『TOO YOUNG TO DIE!若くして死ぬ』予告編

あらすじ
修学旅行中に事故にあって死んでしまう大助(神木隆之介)。 目が覚めるとそこは地獄で、地獄図〈ヘルズ〉のボーカル:キラーK(長瀬智也)が待ち受けていた。 生き返るチャンスがある?わずかな望みにかけて大助は地獄の猛特訓を受ける。 大好きなひろ美ちゃん(森川葵)のところへ行けるのか。


全編ギャグテイストで、要所要所歌が入ってくるので、 ミュージカルコメディになるかと。

音楽もなかなか良いし、ギャグセンスも個人的にはアリでして、 場内も何度か笑いが起きてたんですけど、まあ、それだけの映画でした。

そもそも、この映画のテーマがよくわからないんです。 この物語が言わんとしているところ。 「命の大切さ」とか「日頃の善い行い」なんていう道徳観に満ちたテーマは無いとしても、 ただの中二病を患っている主人公が

「大好きなあの子とチューがしたい」

と渇望するだけな気が。 まあ難しいこと考えないで楽しんで観ればいいんでしょうけど、 ほんと、薄っぺらいんですよ、ものすごく薄っぺらい。 観た後で何も残らない。「あー笑ったなー」くらいです。

んで、地獄という本が一時期話題になりましたよね?

絵本地獄―千葉県安房郡三芳村延命寺所蔵

絵本地獄―千葉県安房郡三芳村延命寺所蔵

matome.naver.jp

劇中にも実際にこれが出てくるんです。伏線とも言えない前フリで。 その後で実際に主人公が地獄に行って、実際の地獄の説明がなされるわけですけど、 まあ設定が雑。「地獄」をわかりやすくビジュアル化してみせたつもりなんでしょうけど、 中途半端だし、説明した割に出てこないものもたくさんあるし、何より全然恐ろしそうに見えない。

地獄嫌だなあ!ってならないわけです。セリフでは、「痛い苦しい」とか言ってますけど、 ビジュアルが全然そうじゃないから、全然伝わらない。そりゃ天国なんて行かなくても 地獄で十分楽しいって思いますよ。他にも、

  • 2045年に2015年のメールなんてどうやって保存してるんだ?
  • そもそも2045年なのに現代感が半端ない。
  • なんで畜生道にしかならないのか。
  • 人間道がギャグのためでしかない。
  • なんで大助だけ記憶が残ってるのか。
  • 天国が適当すぎ。

などなど、気にしだしたらきりがないんです。

そりゃ良く言えば「カオス」なんでしょうけど、悪く言えばただの「手抜き」かと。 世にも奇妙な物語だったら別に楽しく観られるんですが、1,800円払って観るものではないです。

最初に書いたとおり、

  • 音楽はいい
  • ギャグは面白い

これだけが救いです。 そこに乗れなかったら、苦痛でしか無い、まさに地獄映画です。

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